『名も無き 雑草。・・そして 此処に おります♪』 


by deracine_anjo

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『窓を開けると・・・』

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   夕刻近くになると  子供達の  笑い声や


   『それじゃ  後でな!!』


   そんな声が  風に乗って  届きくのに


   何故だか  今日は


   妙に   静かで   車の音以外


   届いてこない


   ベランダ越しに  下を覗く  愛娘も


   気の所為か   つまらなさそう♪





   後で  お散歩にでも  出掛けて





        


          風   を   感じてこようね♪



   


   
by deracine_anjo | 2005-03-31 16:51 | ひとひらのkokoro...

『待ち焦がれて・・・』

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    風  も  鳥  も  草花  も


    そして  長い冬の間


    地の中で眠り続けていた  虫達  も


    おヒト様  と  同じ様に


    待ち焦がれて  いるのでしょう


    思わず  微笑みたくなる様な





    『春』   を・・・・
by deracine_anjo | 2005-03-31 15:49 | tubuyaki。。。。
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anjo は この10年近く 近親者や自分自身の事で 『病院』 との 
付き合いが 続いている。
先日は 突然 又しても 39度5分の熱を 真夜中に出してしまい
新居に引っ越してから 半年以上たってはいるが 何処に 『救急病院』 が あるか分からず 救急車を呼ぶ選択をした。

10年近く 病院との関わりを持つと 自分の好みは別にして
診察してくださる『ドクター』の お人柄=人間性・・・が 少しばかり分かる様になる。
この時代 『セカンド・オピニオン』 『インフォームド・コンセント』 という言葉が 随分 浸透してきたにも拘らず やはり まだまだの感は いがめない気がする。

それでも anjo 自身の経験だけで言えば いいドクターと 随分 多くめぐり会ってきた気がする。
余命を 言い渡されていたにも拘らず 『体調がよければ 何処か気分転換に 出掛けて来てもいいですよ。』と 許可を下さり 車椅子に簡易酸素ボンベを持ち 『ディズニーランド』 に 最初で最期に 連れて行くことが出来たのも 若い内科の担当医のドクターの計らいだった。

anjo自身の病気を 結果的に見つけて下さったのは 偶々 いつも行く 美容室で担当者と何気ない話しから 病院を紹介して貰い 近所では 評判のクリニックの女医さんだったが 何気ない anjoの言葉に そのまま 違う科のクリニックを紹介して下さり 其処で診て貰っても 原因は 見つからなかったけれども 『今一度 クリニックで超音波検査を受けて下さい。』と 言われ 内心 渋々・・・だったが 病巣が見つかった。
手術に関しては 執刀医の他に その前に 色々とお世話になっていた
ドクターお二人が 立ち会って下さった。

今 現在 通っているクリニックの先生は 24時間体制で 緩和医療を目指されていたが ご自身一人では 等々 無理が出てしまわれ 体調を崩された為に それは 断念成されたようだが 『痛み』 に関する対応は 
とても 親身に考えてくださる方である。


そして 今回 救急車の中でも 皆さん 本当に 優しい方達ばかりだった。

しかし・・・残念ながら・・・・
anjo は あの 救急病院には 2度と行く事は ないだろう。


細かい会話は 省かせて頂きますが・・・・
結局は 
『言の葉』・・・の 大切さを 痛感いたしました。
もの言いが 優しければ いいと言う事では ありません。


只 その言の葉の中に 流れている 『ココロ』 が大事なのだと・・


                                by anjo  


    
by deracine_anjo | 2005-03-31 12:16 | あたし の こと
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     むかし  よく  叱られた


     面白がって  ぽきぽき  と  関節  を  鳴らすと


     節くれだつからと・・・・


     ふと  そんな  むかしを  想い出し


     何気に  天井に向けて  確かめてみた


     確かに  余り  女性らしい  手には  程遠い


     伸ばせば  欠ける故に  まにゅきゅあ  で


     彩る事も出来ぬ  爪


     柔らかな  脂肪も  持たぬ  大き目の手





     この手で   何が   掴めるだろうと





     ふと   笑う・・・・






     
by deracine_anjo | 2005-03-31 01:06 | tubuyaki。。。。
一ヵ月後 互いの休みを合わせて 一路 伊豆に向かって車を走らせていた。
彼からは
『兎に角 逢って貰いたい人がいるんだ。』 としか 聞かされてなかった。
多少の不安はあったが 彼を信じると決めたのだから もう 何も迷う事も 悩む事も この瞬間には 必要なかった。
何が待ち受けているのか・・・確かめなければ成らない。
逃げる訳には いかないのだ。
例え それが どんな結果になろうとも・・・・。



着いた所は 『サナトリュウム』の様な 施設だった。
広大な敷地の中に 清潔な佇まいの建物が見え 木々と花で 周りは囲まれ 別世界の様な静寂さと穏やかさが溢れていた。
車を駐車場に停め 車から降りた彼は にこやかに そして慈愛深い微笑で 私を見つめ 
『ついてきてくれる?』 と 呟いた。
私も 彼の心に答える様に 大きく頷き 微笑返した。
『じゃあ 行くよ。』
彼はそっと 私の手を握り 建物へと向かった。
静かに自動扉が開き 受付らしいカウンターへと 向かう。
カウンターに居た女性が気付き
『日下部さん お久し振りですね。チョッと お待ち下さい。あっ、今のお時間だと 裏庭の方を お散歩されていますよ。』
『そうですか。それでは 探してみます。ありがとう。』
今一度 外に出て 彼の手を握りしめたまま 私は 何かに導かれる様に 彼と共に 裏庭に向かった。
穏やかな日差しの中 先程の女性が言っていた様に 何人かの方達が 静かにベンチに坐り 風や鳥達の声でも聴いているかの様に 過ごされていた。
『あそこに居ました・・・・。』
一瞬 心臓が早鐘の様に打つのが分かったが それを察した様に 彼が今一度 強く私の手を握り返してくれた事で 落ち着きを取り戻す事が出来た。
車椅子に乗った女性だった。側には 薄いピンクの上着を羽織った女性が立っている。
私達に気付き 会釈をして 傍らの女性に 何か囁いた様だが 反応がない様に見えた。
静かに私達は その女性の前に 立った。
そして・・・一目で その女性が 彼の母親であることが 分かった。
『お母さん。今日の気分は 如何ですか?今日は お天気もいいし 体調も少しはいいですか?
今日は 僕が将来 結婚したいと想っている女性に 一緒に来て貰いました。僕の一目惚れです。速水美樹さんと言います。』
『速水美樹です。始めまして。突然 押しかけてしまい申し訳ありませんでした。』
けれど・・・・・答えは 無かった。



彼が担当医と話をしている間 私は 園外の花達に見とれていた。
手入れの行き届いた花達。
振り返って見る建物も 贅沢な作りだ。
彼がキチンとした家庭で育ってきた人だと 思ったのは 間違いなかった。
三十分ほどして 彼は 私の元に戻ってきた。
『待たせてすまなかったね。話は車の中でする。もう一箇所 付き合ってもらいたい所が あるんだ。構わないかな?』
『ええ 私は 構いませんが もう いいのですか?お母様とのお時間は?』
『チョッと 部屋にも寄って来たから 大丈夫だよ。それより 美樹さんこそ 大丈夫?驚いたでしょう。さあ 車に乗って・・・・。』
彼の話では 元々 身体の弱いお母様だったのだが ある事が切っ掛けで 心まで 壊れてしまって 今は 自分の息子の事も 時々 思い出す位だと言う事だった。
今は 自分が幸せだった頃・・・子供の頃の時間や結婚当初の時間の中で 生きていらっしゃるらしい。
『着いたよ。』
其処は 先程の場所からそれ程 離れていないお寺さんだった。
先程と同じ様に 彼は私の手を握り 花と線香を買い求め 桶を持って 歩き始めた。
『足元に気をつけてね。』 私の歩調に合わせながら そっと言葉を 掛けてくれる。
ふと 彼が 立ち止った。
見つめた先に見えた文字は 『長谷部家乃墓』
一瞬 意識を失いそうになった私を 彼が受け止めてくれた。



帰りの道中 私は 只 黙って彼の話を 聞いていた。
そして 聴けば聞くほどに 私が 竜司さんとキチンと会話をした時 何処か 懐かしい想いを感じた事を思い出していた。
彼が 今迄 御両親の事を 一度も話した事が無い事も 羽田で私を迎えに来てくれた時 彼の心の痛みに 一瞬触れた様な気がしたのも・・・・全て 辻褄があう。
そして 常務が私を 不倫相手として 抱かなかった理由 何となく 分かる気がする。
『美樹さん 貴方を騙すつもりは無かった。けれど 真実を言えば 貴方が離れていく様で 怖かった。けれど・・・もう 全てを話して 貴方の気持ちを聞きたいと 思った。だから あの日 僕は 聞かなかった。』
静かに車を 路肩に停めて 彼は 覚悟を決めた様に 私を 見つめた。
『どんな答えでも 構わない。今 出来る事なら 聞かせて貰えないだろうか・・・無理を承知で聞いている。』



ひとつ 大きく 深呼吸した私は 
『私の気持ちは もう 決まっていると言いましたでしょう。何も 変わりません。私は 貴方の妻になり 新しい生命(いのち) を 育てるのです。』

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。。。。。。。。☆。。。。。。。。。。。☆。。。。。。。。☆。。。。。。。。。

あとがき:

始めての 長編を 拙い構成と文章ではありましたが 
何とか 最後まで 書き上げる事が出来ました。
応援してくださった方に 感謝いたします。

                                  anjo    
by deracine_anjo | 2005-03-30 18:52 | 『寂光の愛・・・生命』 小説
定刻通り上がった私は 上原さんにそっと 微笑んで 事務所を出た。
心とは 正直なモノで 次第に 足早に成る。
そして 案の定 彼の車も もう 待っていた。
私を見つけた彼は 運転席から出て いつもの 穏やかな眼差しで 私を見つめ 微笑んでいる。
もう 私自身に 迷いは ない。彼を見つめ 生きて行きたいと 想う。
『ごめんなさい。沢山 待ちました?』
『お巡りさんとの 攻防戦は 中々 楽しかったよ。さぁ・・・乗って。』
何もかも そして いつでも 彼は 私に負担を感じさせない様な言葉を掛けてくれる。
何故 この人は こうなんだろう・・・・。
『で・・・・お姫様。どちらに向かえば 宜しいのでしょうか?』
『あっ、ごめんなさい。中華とイタリアン どちらがいい?』
『イタリアンかな・・・道 案内 出来る?』
『大丈夫よ。直ぐ 近くだから。』
『平気なの?会社の人に 見つかったら マズくない?』
『竜司さん 困る?』
『僕は 嬉しいよ。美樹さんを独占している姿を 見て貰えるんだから。』
『ふふっ・・・おかしな言い方。じゃあ そのまま真っ直ぐに・・・』



彼は 直ぐにでも 昨日の話を詳しく聞きたがったが 私は 
『お食事は 楽しみましょう。』 と 先生の受け売りを呟いて 久し振りに逢えた彼との時間を 大切にしたかった。
彼の瞳・・・彼の微笑み・・・彼の仕草・・・全てが 今の私には かけがえの無いものに 思えた。
『どうしたの?美樹さん 全然 食べてないよ。それに 何時もとは 逆だ。』
『えっ?逆って?』
『いつも 僕は 貴方を見つめている。貴方の瞳、貴方の唇・・・貴方の心・・・は 見えないけれど 耳を澄ませてる。でも 今夜は 僕が 見られてる。』
『あっ!!ごめんなさい。食べ辛かった?』
『そうじゃない。嬉しいと言っているんです。貴方が 美樹さんが チャンと僕を見てくれる事が。』
私は胸が一杯で 言葉が 見つからないまま 真っ直ぐに 彼を見つめた。
『兎に角 美樹さん もう少し 食べてください。そして お嫌でなければ 汚い部屋ですが 僕の家に来ませんか?其処で 昨日の話を 聞かせては貰えませんか?』
私は 小さく頷き そのまま レシートを持って 立ち上がった。
『もう 食べられません。今夜は 私に奢らせてください。参りましょう。』
一瞬 彼は何かを言おうとしたが 思い返したように微笑み
『では 今回だけは 御馳走になります。』



彼の住まいは瀟洒なマンションだった。
汚い等と言っていたのも 丸っきりの嘘で 余分なモノは 何一つ無く シンプルだけど機能的でありながら 温かみのある家具でまとめられ 掃除も行き届いていた。
部屋に案内された途端 私は思わず
『竜司さん 何処が 汚いの?私の部屋の方が 雑然としてる。』
『普段は疲れて帰って眠るだけですから 酷い有様ですが 今日は 夕方まで用事が無かったので 久し振りに掃除をしたんですョ。余りにも酷すぎて・・・少々 情けなくなって。』
気が付くと 彼の腕の中に 私は 抱きしめられていた。
『僕は 貴方からの答えをまだ 聞いていません。でも 僕自身も 貴方に聞いて貰い その目で確かめて貰った上で 答えを聞きたいと想う様になりました。でも 僕は 貴方を誰にも渡したくない。何度でも 何度でも言います。僕は 美樹さん 貴方を 愛しています。僕は まだ 未熟です。でも きっと 貴方のご両親の様に 貴方を支えられる男に 成ってみせます。
信じて欲しい。』



あの夜の哀しみの中での一夜ではなく 女として 愛されている実感を 何度も何度も 彼の腕の中で 味わい続けた。
限りなく優しい愛撫・・・私の全てを知っているかの様に 焦らす様に続けられる。 
耳元で囁く声 痩せて見えるが 引き締まった身体・・・看護した動物に傷付けられた傷・・・全てが 愛しく 私も 彼の身体に そっと触れ 唇を這わす。



今は この瞬間だけが 私達の全てだった・・・・。

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by deracine_anjo | 2005-03-30 16:47 | 『寂光の愛・・・生命』 小説
帰宅した途端に 電話が鳴った。
靴を脱ぐのも もどかしく 慌てて受話器を手にした時に 思い切りサイドボードに足をぶつけた。
思わず電話機を握り締めたまま 『痛い!!』 と 叫んで仕舞ってから 慌てて 
『速水ですが・・・』 痛みを堪え 答えると 受話器の向こうから
『美樹さん どうしたんですか?竜司です。何が あったんですか?』
『ごめんなさい。何でもないの。そそっかしいから 受話器を取る瞬間に サイドボードに足をぶつけてしまって・・・・大丈夫です。今晩は。』
『冷やさなくてもいいですか?このまま 待っていますよ。』
『ええ 大丈夫です。こんな事は 日常茶飯事ですから・・・。』
『それなら いいですけど 後で キチンと冷やすんですよ。
あっ、それはそうと 留守電聞きました。どうでしたか?先生とのお話しは?』
彼は どれだけ疲れていようとも こうやって 私の話を 真摯に受け止めて 答えてくれる。
それは 私の記憶の何処かに ボンヤリと残っている何かにふと触れるが いつも 答えが見つからない。
『ええ 決して悪い話では 無かったのですが 余りに突然で 少し戸惑っているのが正直な気持ちです。只 先生に最後に言われた言葉 (貪欲に成りなさい。人生は一度きり。チャンスを その手で掴まないと 逃げてしまう。チャンスを生かすも殺すも それは 自分次第。)・・・重たい言葉でした。とても ありがたい言葉でしたが・・・。』
『素晴らしい先生に巡り会われましたね。その先生も そうして 御自身が その様にして 生きてこられたんだと 思いますよ。
そして 今 美樹さんを 羽ばたかせようとしている・・・僕には そんな気がします。美樹さん 明日 お食事をしながら その話を もっと 詳しく話してくれませんか?僕は 休みなので いつでも 時間の都合は付けられますから・・・。』
『はい・・・私も 逢ってお話しがしたい。此処暫く 竜司さんも私も忙しくて 逢えませんでしたものね。』
『毎日 こうして話していても やっぱり 美樹さんの顔を見ないと 僕は不安で仕方が無い。惚れた弱みですね。』
『又 お上手を・・・では 明日 6時半で 構いませんか?』
『では 事務所の近くまで馳せ参じますから。いいですか?』
『はい。楽しみにしてます。明日は 私が 美味しいお店にお連れしますね・・・と言っても 先生が 連れて行って 下さった所ですが。』
『楽しみにしてます。じゃあ お疲れでしょうから ゆっくり休んでください。今夜は もう 余り考えない事。それと 足を冷やす事。いいですね。』
『はい。先生。では おやすみなさい。』
『では 明日。おやすみなさい。』



翌日も 普段通りの一日だった。彼に会うということ意外は・・・・。
けれど 私は 自分の事ばかり 考えていたけれど あの日 彼に言われた言葉の返事をしていない事に 今更ながらに 気が付いた。
今夜 逢った時に 答えよう・・・私の気持ちは もう 決まっていた。
お昼休みに 上原さんから
『美樹ちゃん 普段は勿論 綺麗だけど 今日は一段と綺麗よ。何か いい事あったの?』
上原さんは もうご結婚されていて 私と同様に お弁当持参派なので 事務所では いつも 他愛ない話や仕事の悩み等を 聞いて貰っていた。
『いえ・・・別に これと言って・・・』
『もう 美樹ちゃん 素直だから 直ぐ分かっちゃうの。彼氏とデートなんでしょう。結婚考えてるの?あっ、ごめん。おばさん根性ね・・・この突っ込み・・・。』
『うふふ・・・上原さんには 入社当初から 沢山の事を教えて貰った上に 可愛がって頂いたから 嘘は付けないですね。ええ 今日は 久し振りに 逢えるんです。』
『美樹ちゃんを射止めた彼って どんな人なの?あ~~ぁ 芸能レポーターみたいね。』
『獣医なんです。知り合ったのは こちらで仕事を始めてからなんですけど・・・・』
『獣医さん。開業医なの?』
『いえ まだ 勉強が足りないと言って 先輩の病院を手伝ってます。』
『と言うことは・・・年下?いいなぁ~~~。前途有望な獣医さん。あ、駄目だ。完全に オバサン化してる 私。』
『そんな事 無いですよ。上原さん 私の憧れですもの。家庭も仕事もキチンと両立して まして お子さんがいらっしゃるなんて 思えませんもの。』
『お世辞でも嬉しい。美樹ちゃん ありがと。でも 実は 髪振り乱してるのよ、これで。子供は 何よりも可愛い。ダンナは 学生時代の同級生だから ある意味で この仕事に対して 理解はしてくれてる。あっ、彼は 只のサラリーマンになったけどね。でも 時々 子供が熱なんか出したりすると 後ろ髪引かれる様な思いで 出掛けて来るの。2世帯住宅だから 母に頼んで出てくるんだけどね。家で仕事を請け負う・・・って 考えたことも有るけれど 気が付くと ゴチャゴチャになりそうで こうして 外に出て 自分で けじめを付けてるんだけどね。』
『そうなんですか?全然 そんな風に 見えませけど・・・』
『見せない様に していると言うのが 正しいかな?美樹ちゃんも これから その彼と色んな事があると 思うけど・・・って 脅かしてる訳じゃないのよ・・・相手とどれだけ 色んな困難にぶつかっても 互いに助け合っていける・・・『人』という字は そうでしょ。彼が そんな人であって 欲しいな~~。結婚式には 呼んでね。ふふっ。』



何気ない 上原さんの言葉が 何故か とても 大切な宝物に 思えた。

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by deracine_anjo | 2005-03-30 15:07 | 『寂光の愛・・・生命』 小説

『ささやかな事・・・』

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      取り立てて  何が  有る訳でもない


      只  穏やかに  時間が流れる


      傍らには  小さな寝息をたてる  愛娘


      そっと  手を  握ってみると

   
      昔と変わらず  眠い時には  手足が  暖かい


      子供の頃は  少し汗ばむ位の  ぬくもりだった


      


      今少し  休息をとれば


      あたしも   春を   感じに  行けると


      ささやかな  願いを


     



                 愛娘に   呟く♪
by deracine_anjo | 2005-03-30 13:25 | ひとひらのkokoro...

『風を感じて・・・』

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    渡り鳥なら  そろそろ  旅立ちを感じて


    シベリア  に  向かう準備の頃だろう


    羽根を  持たない  あたしは


    せめて  部屋中の窓を  開け放ち


    風の詩にでも






    耳を  傾けましょう・・・・





    
by deracine_anjo | 2005-03-30 12:30 | ひとひらのkokoro...
富山から戻り 私は 新たな気持ちで 仕事に没頭した。
それは 自分の力を過信しているのでは無く ある意味で 原点に戻れた様な気持ちからだった。
あるのは 私には 多くの人達の支えがあると言う自信だった。
そして 御迷惑をお掛けした先生やスタッフの皆さんに キチンとした形で恩返しが出来るのは 仕事以外には無い。
何処かで吹っ切れた形で 私の仕事は 想ったより順調に進み 何とか 遅れも取り戻し 尚且つ 一段とこの仕事が 面白く成ってきていた。
父達が 丹精籠めて酒造りをする事に 何処か似ているとさえ 思える様な 日々を送っていた。
物を作り上げるというのは こういう事なのだと 思う。
自分自身で 何処か妥協したら その妥協は 確実に形として出てくる。
それを 例え人が 『面白い』 と 賞賛してくれたとしても 自分自身の中に 澱となって残る。
反対に 自分自身がどれだけ満足していようが 商品価値として認められなければ それは 単なる自己満足の世界。
どこで 折り合いを付けるかが ある意味で 物を作るという事において 重要な部分だった。
けれど それでも 面白さと挫折の狭間の中 暗中模索とはいえ 充実した日々を送ることが出来た。
季節は廻り あっという間に 新しい季節を迎えていたある日 浦賀先生から お声が掛かった。
『久し振りに 私の車で ドライブはどう?何か 予定は?』
『いえ 取り立てて ありません。あのオープンに 乗せていただけるんですか?』
『美樹さん よっぽど 気に入ったみたいね。じゃあ 用意してくるから 待ってて。』
『はい、わかりました。』
携帯で 竜司さんに電話を入れるが 繋がらない。
仕方なく 伝言だけ入れ 窓際でボンヤリ外の景色を見ていると
『お待たせ。行きましょう。』
相変わらず歯切れのいい 先生の言葉に背中を押される様に 地下駐車場の先生の車の前に立っていた。
『美樹さん。免許は?』
『ありますが・・・』
『運転してみる?最近 してない?』
『いえ 一応 小さな車は 所有していますが とんでもありません。』
『じゃあ 大丈夫。少しは 冒険心 持ちなさい。はい これ キー♪』
放り投げられた鍵を 辛うじて受け止めたまま 唖然としている私を尻目に
『早く ドアを開けて下さらない?』
ドキドキと心臓は早鐘の様に打ち続けているが 兎に角 運転席に坐った。
『取り立てて 注意する所はないわ。只 軽よりは 加速が違うだけかしら・・・始めは アクセルとブレーキの感覚を 身体で覚える為に ゆっくりで構わないから。』
心臓の高鳴りが収まった途端 不思議に私は 楽しくなっていた。
側で微笑んでいらっしゃる先生も 
『美樹さんなら 大丈夫。』と 歌う様に 呟く。
鍵を回した途端 身体の奥深くに響くエンジン音。
サイドブレーキを ゆっくりと下ろし それでも慎重に 駐車場を出る。
そして・・・・少しづつ 身体に刻まれる車の特性。
『美樹さん 思った通り 貴方は 感がいいわ。あっ、あのお店に 入ってくれる。』



『美樹さん 好き嫌いは 余り無いって 言ってたわよね。中華で食べられない物は ある?』
『いえ・・・・大丈夫です。』
まだ 興奮醒めやまない私は 自分で 何を答えているのか 良く分かってはいないまま 答えていた。
『じゃあ 適当に注文していいかしら?今 貴方に聞いても 無理そうだから・・・』
『あっ、すみません。まだ ドキドキしてて・・・・』
『気にしないでいいの。私が 悪戯心 出したんだから。でも 充分 素質ありよ!!』
先生は 店員に適当に 注文をした後 少し真面目に
『じゃあ 少し落ち着いた所で 食事が来る前に 肝心な話しだけ 済ませましょうね。それから 楽しいお食事。いいかしら?』
『はい。もう大丈夫です。』
『そう じゃあ 美樹さん 3年間 うちのスタッフとして頑張ってくれて 
どうも ありがとう。実の所は 3年を 少し 過ぎちゃったんだけど ごめんなさいね。何かと忙しくて。』
『えっ?もう 私 お世話になって 3年が経つのですか?皆さんに ご迷惑を掛けずに 一日でも早く 仕事としてキチンとした物を 作りたい・・・・そう思って 過ごして来たのは 正直な気持ちです。でも そんなに 生半可なものではないと 何度も何度も 落ち込みました。でも 上手く言えませんが 出来上がった時の嬉しさに 又 頑張ってみよう・・・そう思って日々暮らしてきましたので 3年の月日が・・・・もう 過ぎたなんて・・・。』
『美樹さんらしいわね。でも 私が見込んだだけの事は あったわよ。
貴方のお陰で 私の感性も刺激されて その評価も 歴然と出てきた。
だから 正直 手離すのは痛手。でも 女に二言は無い。約束通り 貴方がこれから先 この世界で生きていける道を 私なりに 用意するから 今しばらく 我慢してくれる?絶対に 騙したりしないから・・・信じてくれるかしら?それと 今度は 『速水美樹』 個人として 我が社とも 契約して欲しいと思っているの。』
『そんな 大それた事は・・・まだ 何も恩返しも・・・』
『美樹さん 貴方 もう 30よね。綺麗事じゃなくて 貪欲におなりなさい。人生は 一度きり。チャンスは その手で 掴まないと 逃げてしまう。
そして 私に出来る事は 貴方にチャンスを与える事まで。
そのチャンスを 生かすも殺すも それは 貴方次第!!分かって貰えた?』
ドアがノックされ 食事が運ばれた瞬間に 先生の口調は 今迄とは 別人の様に穏やかになり
『さぁ・・・難しい話は 此処まで!!食事は 美味しく頂かないと 損よ。頂ききましょう。』



先生の言葉が ズッシリと心に 楔を打ち込まれた様だったが 努めて明るく 食事を楽しもうとした。
余り 器用では なかったけれど・・・・。

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by deracine_anjo | 2005-03-30 06:56 | 『寂光の愛・・・生命』 小説